1. eラーニングの課題と通信制高校の現状
はじめまして。株式会社グローバルゲートインスティテュートの佐藤 仁一と申します。今回から、eラーニング導入をお考えの専門学校の皆さまに、通信制高校での運用実績を元に、その導入ポイントについてお伝えしていきます。どうぞよろしくお願いいたします。
1. eラーニングを導入する際の課題
さて、専門学校でもeラーニング導入を検討する学校が増えています。通信制学科を設立する、在校生向けに導入する、試験対策をeラーニングで行う、と理由は様々ですが、eラーニングを取り入れてく学校は確実に増えていくと実感しています。
実際に導入するとなると、いくつかの課題が出てきます。
システムはどれがいいのか、コンテンツは外注するのがいいか、授業を撮影するだけでいいのか、費用はどれくらいかかるのか、学生のモチベーションを維持するにはどうしたらいいのか。
これらの課題は、導入する分野の特性や規模などによって、選択が変わってくるでしょう。
またこれ以外に、学校としてeラーニングを継続して提供していくこと、つまりその「運用」も重要な課題です。
弊社は、他のeラーニング企業にはない、学校法人としてeラーニングを運用するノウハウを持っています。何故なら、弊社は長年にわたり、広域通信制高等学校である「第一学院高等学校」のグループ企業としてeラーニングの開発、運用を行ってきたからです。
このコラムでは、その一部をご紹介し、皆さまのお役に立てていただきたいと思います。
2.通信制高校の現状
ところで皆さん、現在通信制高校に通う高校生がどれくらいいるかご存知ですか?下記の通信制高校の学校数と生徒数の推移をご覧ください。
少子化などにより、全国の高校数や生徒数は減少の一途を辿っている中、通信制高校は学校数、生徒数とも一定の伸びを示しており、今では約19万人の生徒が在籍しています。平成24年度、全国の高校生は約355万人ですから、19人に1人が通信生であることになります。
この割合は、通信生が特別な生徒ではないことを示しています。 またその卒業生の40%以上は、大学、専門学校へ進学しているのです。
この1面だけを捉えても、高等教育機関におけるeラーニング環境の整備は、重要であることがわかります。
では、通信制高校でのeラーニング運用は、どのようになっているのでしょう。次回以降、具体的な話をお伝えしていきます。