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専門学校・高等専門学校対象のセキュリティコンテスト「MBSD Cybersecurity Challenges 2023」最終審査会を、2023年12月15日(金)に開催しました。
今回の課題は、「Webサイト自動巡回ツール(クローラー)を作成せよ」
エントリーがあった全国18校、55チームのうち、報告書の提出があった37チームの中から、書類審査で選ばれた10チームによるプレゼンテーションが行われました。
開会は午前11時。主催社である三井物産セキュアディレクション株式会社(以下、MBSD) 代表取締役社長 鈴木 大山氏は開会挨拶として、以下のように述べられました。
三井物産セキュアディレクション株式会社
代表取締役社長 鈴木 大山 氏
「今回の課題は大変だったと思います。しかし会場にいる学生の皆様はきっと同じ気持ちでいると思いますので、ぜひ最終審査会を楽しんでいただきたいです。世の中のサイバー攻撃は本当に増えています。企業活動が止まってしまう事態や、国家間の緊張にも影響しています。セキュリティ需要は高まる一方です。セキュリティ学習は大変だと思いますが、この世界観が好きであればそれは強みになります。MBSDは大手企業のセキュリティ対策を手掛けており、プロフェッショナルな仕事ぶりで次々と実績を積み重ね、高く評価をいただいています。審査員はMBSDの社員ですので、審査会や交流会のなかで、セキュリティ業界で働くMBSDの社員像もぜひ知ってほしいです。皆様にとって思い出深い、素晴らしい1日になることをお祈りしています。」
続いて、今回のコンテストをご後援いただいた団体と、ご協賛いただいた企業をご紹介しました。なお、出場した10チームには各社のノベルティグッズ等のセットを参加賞としてプレゼントさせていただきました。
一般財団法人 職業教育・キャリア教育財団
一般社団法人 全国専門学校情報教育協会
FPTジャパンホールディングス株式会社 |
Tanium合同会社 |
サイボウズ株式会社 |
Linux Professional Institute (LPI) 日本支部 |
今回のプレゼンテーションを受ける方(審査員)は、MBSDでセキュリティ業務行っている専門家5名の皆様です。
審査員はMBSDのセキュリティの専門家の面々
そして、いよいよ10チームのプレゼンテーションがスタート。各チームは開発したツールの概要や性能審査結果について持ち時間12分で発表します。
まずは午前中にプレゼンテーションを行った5チームをご紹介します。
情報科学専門学校
「delikitchup」
静岡産業技術専門学校
「チーム望月」
新潟情報専門学校
「ごとうぐみ」
YIC情報ビジネス専門学校
「塞翁が馬」
新潟コンピュータ専門学校
「復活の電子遊戯部」
審査員からの質問は、細かいところまで及びます。
質疑応答を聞いているだけで、いかに出場チームが勉強してきたかがわかります。
5チームの発表後は全員でお弁当を食べ、午後に備えます。
午前中の発表チームは少しほっとしている学生もいましたが、午後からプレゼンチームは半分緊張しながらの昼食です。
そして、午後のプレゼン開始です。下記の5チームが発表しました。
YIC情報ビジネス専門学校
「ゴレンジャー」
日本工学院北海道専門学校
「あ!、どかん、どかん」
YIC情報ビジネス専門学校
「ぷりてぃふぉー・UIWI」
情報科学専門学校
「Bananacat」
名古屋情報メディア専門学校
「X-Frame-Options」
全チームのプレゼンテーション後、審査員の皆様はレポートの審査結果とプレゼンテーションの評価を合計し、順位を決定しました。
MBSD 経営企画部 マネージャー 佐藤 由起子氏
表彰式の準備の間にミニセミナーを行いました。
1番目はMBSD 経営企画部 マネージャー 佐藤 由起子氏。
サイバーセキュリティ対策とは何か、MBSDの事業領域と活動についてお話しいただきました。MBSDはサイバーセキュリティ専門会社ならではの技術やナレッジを継承していくことを大切にし、イベントやメディア掲載、ブログ・レポートなど、セキュリティに関する情報を広く発信していることや、MBSDの強み、働き方をご紹介いただきました。本コンテストに参加し、セキュリティ業界に興味を持った学生の皆様には、キャリアを考えるヒントになったことでしょう。
MBSD 取締役 Chief Strategy Officer 神吉 敏夫氏
2番目はMBSD 取締役 Chief Strategy Officer 神吉 敏雄氏。
「世界のサイバーセキュリティ市場について」と題し、セキュリティを学ぶ学生の皆様に向けて、以下のように述べられました。
「主にアメリカをはじめとする各国のセキュリティの現状は、実際には政府、軍事産業、大手金融機関以外のセキュリティレベルはまだそれほど高くありません。一方、日本のセキュリティ業界も中小企業を中心に課題があるものの、諸外国と変わらない部分もあります。そして世界的にセキュリティ人材が不足しており、海外ではリモートワークで世界中から人材を確保する動きが活発化しています。セキュリティの世界は複雑で、体系だった学問ではなく、経験を重ね、長くこの業界で働くことが大切です。移り変わりの早いIT業界の中では昔の技術や知識だと言われるものも、セキュリティの現場では絶対に不要にはなりません。つまり、皆様が学んできたことは無駄にならず努力が報われる業界です。ぜひ学生の皆様には、職業としてセキュリティ業界を志していただきたいです。」
三井物産株式会社
ICT事業本部 デジタルソリューション事業部
AI・セキュリティ事業室長 増田様
表彰式のプレゼンターは、三井物産株式会社 ICT事業本部 デジタルソリューション事業部 AI・セキュリティ事業室長 増田様。
第3位
「Bananacat」
情報科学専門学校
「私はスピーカー役で最終審査会に参加しました。ブレーンとして開発を進めてくれたメンバーをはじめ、全員でやってきたことを今日プレゼンで伝えることができ、3位という結果につながって良かったです。ありがとうございました。」
Bananacatの皆様は、画像解析が特徴的であったこと、そして実装面でもクオリティが高かったことが評価ポイントとなりました。
第2位
「塞翁が馬」
YIC情報ビジネス専門学校
「第2位受賞は予想もしていなかったので、とても驚いています。自分達でテストサイトを構築し、事前に検証し、その結果をふまえてツールを改善した点を審査員の方にも評価いただき、大変嬉しいです。しかしトップを駆け抜けたいという気持ちから「駿馬」というツール名をつけてこの課題に取り組んでいたので、正直悔しいです。ありがとうございました。」
塞翁が馬の皆様は、テストサイトを構築してツールをアップデートしていたところ、そして完成度の高さが評価のポイントとなりました。
最優秀賞 第1位
「復活の電子遊戯部」
新潟コンピュータ専門学校
「頭が真っ白になるくらい、感無量です。開発メンバーを中心にツールを作成し、データサイエンスを学ぶ学生がプレゼン面をフォローするという役割分担で取り組みました。1位になれてとても嬉しいです。ありがとうございました。」
復活の電子遊戯部の皆様は、機能が非常に優れており、UIにも気を配っていた点が評価のポイントとなりました。
今年の副賞として、下記の品物が受賞したメンバーの1人ずつに授与されます。
最優秀賞 | ●Meta Quest 3 ●サイボウズ特別プライベートプログラム招待券 ●外付けSSD(4TB) |
第2位 | ●高級キーボード ●外付けSSD(2TB) |
第3位 | ●Raspberry Pi4 スターターキット ●外付けSSD(1TB) |
表彰式のあと、後援団体として一般財団法人職業教育・キャリア教育財団、協賛企業としてサイボウズ株式会社の方からの講評をいただきました。
後援団体・協賛企業の皆様、誠にありがとうございました。
一般財団法人職業教育・キャリア教育財団
検定試験センター 課長 関田 智和様
サイボウズ株式会社 開発本部 PSIRT
小西 達也様
以上で最終審査会、表彰式は終了です。
乾杯の挨拶は
MBSDテクニカルサービス事業本部長
小河 哲之氏
その後、参加者全員で交流会を開催し、セキュリティを学ぶ学生同士、そしてMBSD審査員を交え、歓談しました。
交流会の様子
MBSD先端技術事業部 レッドチーム
マネージャー 洲崎 俊氏
また、MBSD 先端技術事業部 レッドチーム マネージャー 洲崎 俊氏より、出場チーム全ての総合得点を公開し、審査結果の解説を行いました。
MBSD 先端技術事業部 レッドチーム
セキュリティスペシャリスト 国分 裕氏
MBSD 先端技術事業部 レッドチーム セキュリティスペシャリスト 国分 裕氏による全体講評が行われました。
「セキュリティは単体で存在するものではなく、WebサイトのセキュリティやAIのセキュリティなど、必ず何かに付帯しているものです。全てのものを網羅しているセキュリティエンジニアはいないと思います。これから新しい技術のセキュリティがどんどん出てくると思いますので、ぜひチャレンジしてほしいです。チャレンジをしていくと、その第一人者になれる可能性もあります。ぜひそういうところを目指して頑張っていただきたいです。そして今後皆様が社会に出て、セキュリティ業界を目指す以外でもいろいろな立場で知識は活かされます。お客様として取引する際にセキュリティの知識がある方がいると仕事が円滑に進みます。これからも頑張ってください。」と述べられ、学生の皆様の健闘を称えました。
以上で交流会は終了となりました。
最後に全員で「いいね!」ポーズをし、集合写真を撮りました。
今回で第8回となるセキュリティコンテストは、4年ぶりに対面形式での最終審査会を開催することができました。
この日、他のチームから学んだこと、MBSDの審査員コメントやセミナーでの講演内容、学生同士の新たな出会いを、ぜひ今後に活かしていただきたいと思います。
参加した10チームの皆様、本当にお疲れ様でした。
MBSD Cybersecurity Challengesセキュリティコンテスト最終審査会については、 MBSDのコーポレートサイトでも掲載しています。ぜひご覧ください。
第8回セキュリティコンテスト MBSD Cybersecurity Challenges 2023 │ MBSD │
三井物産セキュアディレクション株式会社
※「MBSD Cybersecurity Challenges 2023」概要 https://setten.sgec.or.jp/cooperation/109.html
「MBSD Cybersecurity Challenges 2023」エントリーチーム紹介 https://setten.sgec.or.jp/cooperation/110.html
「MBSD Cybersecurity Challenges 2022」一次審査発表 https://setten.sgec.or.jp/cooperation/113.html
<本コンテストに関するお問い合わせ先 >
セキュリティコンテスト事務局
〒105-0021 東京都港区東新橋2-18-3-906(株式会社ビーアライブ内)
TEL:03-3436-2035 メールアドレス:mbsd@setten.sgec.or.jp