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第5回 専門学校・高等専門学校対象のセキュリティコンテスト「MBSD Cybersecurity Challenges 2020」最終審査会 が2020年12月17日(木)にオンラインで開催されました。
今回の課題は、「セキュリティ教育でWebサイトの脆弱性を改善せよ」
脆弱性を指摘されたWebサイトの運営会社の社員教育プランを提案することです。普段教育を受講する立場の学生の皆さんにとって難問だったと思いますが、見事に一次審査を通過した10チームが最終審査会でプレゼンテーションを行いました。
【開会挨拶~審査員紹介】
開会は午前11時。主催社である三井物産セキュアディレクション株式会社(以下、MBSD) の代表取締役社長 神吉 敏雄氏より開会挨拶があり、以下のように述べられました。
三井物産セキュアディレクション株式会社
代表取締役社長 神吉 敏雄 氏
「今日はTeamsを使って開催していますが、マイクロソフトのTeamsのスタッフは、日々改善をしています。そこには創意工夫があり、誰かに指示されてやるのではなく、自分たちが考えて仕事をしている。ITの仕事とは本来このように能動的に創造的に行うものですが、日本ではそのような現場はまだ少ないです。
サイバーセキュリティは
数少ない創造的な仕事ができる環境です。この機会に、よりセキュリティへの興味を高めてもらいたいと思います。」
協賛企業各社からの参加賞
続いて、今回のコンテストをご後援いただいた団体と、ご協賛いただいた企業をご紹介しました。今回も多数の企業の皆様に協賛いただき、出場した10チームには、各社のノベルティグッズのセットを参加賞としてプレゼントさせていただきました。
今回のプレゼンを受ける方(審査員)は、MBSDでセキュリティ業務行っている専門家7名の皆さまです。
そして、いよいよ10チームのプレゼンテーションがスタート。各チームは企業の社員教育コンテンツについての提案を持ち時間12分で発表します。
では、最終審査に出場した全10チームをプレゼンテーション順にご紹介します。
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日本工学院北海道専門学校 |
非の呼吸 ファイアウォール |
おさかなの国 |
カメジョ |
†CC_RAST† |
センスオブセンス |
セキュリティ何も分からん |
ふしぎなポッケ |
失踪者 |
各チームのプレゼンテーションごとに、審査員からの質問があり、各チームとも質問の意味を考えながら回答しました。オンラインでも、やはり質疑応答は緊張感がありました。
三井物産セキュアディレクション株式会社
事業統括部 副部長 鳥島 由美子氏のセミナー
全チームのプレゼンテーション後、審査員が結果を集計、検討する間にミニセミナーを行いました、
1番目のセミナーは、事業統括部 副部長 鳥島 由美子氏による「セキュリティ人材のキャリアについて」。セキュリティ人材の働き甲斐や、セキュリティに関連する仕事をお話いただきました。このコンテストに参加することでセキュリティに興味を持った学生の皆様には、今後のキャリアを考えるヒントとなったのではないでしょうか。
三井物産セキュアディレクション株式会社
セキュリティアナリスト 小河 哲之氏
2番目はセキュリティアナリスト 小河 哲之氏による「学ぶということ」。小河節が随所にちりばめられたセミナーでした。今回の課題についての捉え方を説明しながら、参加した学生の皆さんに向けて、「今回のコンテストで多くのことを経験し、気付きを得られたと思う。それを自分の中に知識として取り込み、今後に生かして欲しい」とお話いただきました。
そして、審査結果の発表の時間となり、第3位から順に発表しました。
受賞した3チームには、後日、表彰状と副賞が送られます。
第3位は、「非の呼吸 ファイアウォール」 静岡産業技術専門学校。
チーム代表の前田さんは、「面白いプログラムがいっぱいある中で3位に選ばれたのは感無量で言葉にできない。今、とても創作意欲がわいている。」と受賞の喜びを言葉にしました。
第2位は、「失踪者」 新潟コンピュータ専門学校。
チーム代表の増田さんは、「このチームは去年本選に出場したメンバーが2人いて、去年0.1点差で4位になった。去年のメンバーの2名は失踪して、新たに後輩が加わって参加しましたが、今年は受賞できて本当にうれしい。」と述べました。
最優秀賞は、 「0xDEADBEEF」 ECCコンピュータ専門学校。
なんと昨年の最優秀賞受賞チームが2連覇となりました。チームメンバーは昨年2年生として参加した川根さんがリーダーとなり、新たなメンバーで構成したチームです。
受賞の喜びは中舎さんから、
「2連覇できたことは本当にうれしい。レポートを出す前日は、夜中の2時3時までかかったが必死で作ったかいがあった。みんなで役割分担をして、このような機会をいただけれて非常にうれしく思う。」と述べました。
今年の副賞は、下記のとおり、授業チームの1人ずつに授与されます。(賞品は後日学校にお届けしました。)
最優秀賞 | ●iPad air4 Wi-Fi+Cellularモデル ●アマゾンギフト券 ¥20,000 ●Burp Suite Professional 1年間ライセンス ●サイボウズ「脆弱性報奨金制度 プライベートプログラム招待券」 ●CompTIA「Security+ バウチャーチケット」 |
第2位 | ●iPad (第7世代/128GB) ●アマゾンギフト券 ¥10,000 |
第3位 | ●Kindle Paperwhite (広告なし/32GB/Wifi+無料4G) ●アマゾンギフト券 ¥5,000 |
今年も豪華な賞品となりました。主催企業である三井物産セキュアディレクションと協賛企業の皆様、ありがとうございます。
表彰のあと、後援団体として一般財団法人職業教育・キャリア教育財団、協賛企業としてCompTIA日本支社の方からの講評をいただきました。
出場した学生全員に向けて、エールをお送りいただき、誠にありがとうございました
この後は、今回の審査結果について、MBSD セキュリティスペシャリスト 洲崎 俊氏が解説を行いました。
このコーナーは例年、表彰式が終わり閉会した後、会場に集まった出場チーム他全員で行う交流会の中で行っているものです。
1チームずつ、評価された点、惜しかった点、ユニークだった点などをお話いただきました。この解説を聞くと、あらためて各チームが同じ課題に対して、独自の発想で教育コンテンツを作っていることがよく分かりました。
その他の審査員の方からも、今回のポイント、感想等についてメッセージをいただきました。
最後に、MBSDテクニカルサービス事業本部 本部長 武井 寿彦氏による全体講評が行われました。
「今回の課題は、教育コンテンツを作ってプレゼンをするという内容でしたが、プレゼンの目的は何か、ということが今回のテーマです。プレゼンは相手にアクションを起こしてもらうことが大事。今回の場合は教育コンテンツを買ってもらうことなので、買って貰えるようにプレゼンをしたかが重要です。範囲が広く難しかったと思いますが、そんな中で、ニューノーマルの時代に必要となってくる新しい発想が見られました。今回の経験を活かして、是非セキュリティ業界に興味を持って欲しい。」と述べられ、学生の皆さんの健闘を称えました。
以上で全てのイベントが終了となりました。
最後は、Teamsのカメラをオンにして、バーチャル記念撮影。全チームが写らなかったのが残念ですが、出場した10チームの全員を称えて閉会しました。
出場した10チームの皆さんには、この経験をこれからのエンジニア人生に活かしていただきたいです。大変お疲れ様でした。
※「MBSD Cybersecurity Challenges 2020」概要
http://setten.sgec.or.jp/cooperation/082.html
「MBSD Cybersecurity Challenges 2020」エントリーチーム紹介
http://setten.sgec.or.jp/cooperation/083.html
「MBSD Cybersecurity Challenges 2020」一次審査発表
http://setten.sgec.or.jp/cooperation/085.html
<本コンテストに関するお問い合わせ先 >
【専門学校と経営】事務局
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TEL:03-3436-2035 メールアドレス:setten-info@sgec.or.jp